【食事】スリランカのコメ生産大打撃!今回の干魃と洪水にて通常の半分以下に【まとめ】

2017-07-27 16:11

去年の米穀類の収穫が半分以下の推定


昨今の干魃(かんばつ)と5月中旬に起こった洪水の影響により、2017年度の米穀類農産物が多大な被害を受けています。
特にお米に関しては、2016年のマハ期(翌3月 – 8月)の収穫量290万トンに対して、2017年のヤラ期(9月 – 翌2月)の収穫量は、147万トンになると算出されています。
(リサーチ:スリランカ農業省)

 

今回は、この不作の状況と、スリランカの米事情についてまとめてみました。

 

スリランカは、乾燥地帯と湿潤地帯にエリアが分かれますが、特に乾燥地帯は、干魃の影響により雨があまりにも降らずに農作物が順調に成長しなかったようです。灌漑施設はありますが、ストックされていた水もなくなっており、農作物を生産するには厳しい年になったようです。

乾燥地帯や湿潤地帯を詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

【まとめ】スリランカの地理や気候、オススメシーズン ここでは、スリランカの地理や気候についてまとめてみます。 皆さんは、スリランカの気候はどんなところをイメ

 

スリランカの農作物における米穀生産の割合


 

お米は、スリランカの農作物の栽培面積の内、34%(0.77/100万ヘクタールあたり)を占める最重要の農作物です。
平均して、ヤラ期が31万ヘクタール、マハ期が56万ヘクタールの計87万ヘクタールを生産するために作っています。
一年辺りの生産量は、300万ヘクタール超える生産になります。

お米は、スリランカの全体の45%のカロリー、全体の40%のタンパク質の摂取食として、生活を支えている主食です。
このため、今回の干魃や洪水による米穀生産量が激減するのは、スリランカ全体にも影響が及ぶため、とても深刻な問題となっております。

 

政府は、不足分のお米の対策について、世界的にもっと安いと言われているタイのお米を輸入することを決定しており、今年は、これで補っていく予定です。
スリランカのお米のコストは、1kgあたり、8.57スリランカルピー(約6円)。割合としては、労働者が55%で、後は、農業管理コストなどで45%になっております。

 

ちなみに、日本のお米のコストは、1kgあたり、約266円(2014年時)です。スリランカのお米より260円ほどkg単位で高いですね。
海外のお米が日本でお米を出品する時、このコストから生産されるお米の値段に併せて関税がかかる訳ですから、それはお米高い訳ですよね・・・。
ちなみに、日本の現在のお米の関税率は、お米の基準価格(44円→122円)が上昇してきたこともあり、約280%と言われています。

 

【月別】年代別収穫量の推移


 

見ていただくとわかりやすいが、5月がマハ期の収穫シーズン、11月がヤラ期の収穫シーズンとなります。
それに併せて、米穀物を生産していくのが一般的な流れです。

スリランカで主に主流の播き方は、直播きです。
これは、水田に種を直接播く方法で、一旦別に育てた苗を植えるという労力より、コストが安いこともあり好んで使われています。

 

スリランカの苗への水分供給が、灌漑設備が充分でないため、モンスーンによる影響を受けやすい状態になっています。
このため、干魃が続いた時や洪水により生産前に稲が水に浸かりダメになってしまったりすると、生産量に影響が出てしまいます。
今回の生産量激減の事態は、水分調整が充分に出来る設備がないことにより引き起こされています。

この現状を解決出来ない限り、今後も同じような状況が続くと見られます。

 

■参照

Drought, floods to halve Sri Lanka’s Yala 2017 rice crop
Department of Agriculture
稲作経営における生産コスト低下の可能性と経営戦略
輸入米関税「778%」から「280%」に 農水省が見解修正