【ビジネス】スリランカの農産物輸出で時間がかかる理由【検査】

2017-07-02 14:27

農産物の輸出の障壁は、対外より自国の検査体制が問題


 

現在、スリランカからの農産物の輸出は、スリランカ空軍の人力目視チェックを受けてから出荷されます。
この時に空軍が輸出前の貨物に入り、中の荷物を開けチェックをするので、農産物などで特に生鮮食品などは、品質が下がってしまいます。
この時のチェックは、温度管理がされている場所でチェックしているわけではないので、さらに食品にダメージがあるため、取扱業者に取っては非常に悩ましい問題となっております。

 

また、空軍スタッフが中に入りチェックをする必要があるので、チェックする時の通路を作るために商品をコンテナに100%まで詰め込めないという問題もあります。現在は、80%以下の堆積量にすることが決められており、これらの影響で、輸出コストが増加することも輸出業者の悩みの種になっています。

 

農産物は、輸出物の23%を占めているにも関わらず、このチェック体制のため国際競争力は低い状況にあります。
輸出入に関する現物検査や現物検査などの効率性や、その透明性などを示す国際ランキングでは、87位(2014年)から97位(2016年)に低下しています。
実際に検査完了するまでの時間が、タイ(同ランキング44位)では、平均11時間で完了するのに対して、スリランカでは平均76時間もかかっています。

 

元々、このチェック体制は内戦時からの体制で、その時は輸出するものに対して、厳重にセキュリティチェックをするために行われていましたが、それが未だに続いている状況です。
現在は、内戦が終了し、そういった厳重なセキュリティチェックは、他の分野では解除されていますが、輸出だけが依然このままとなっております。

 

こういった影響からか、スリランカは毎年貿易赤字で、現在もその体質に変化はありません。

 

インドなどのFTAが結ばれていくに辺り、こういった輸出の効率性を上げることを政府は声言しておりますが、未だに変化はありません。
ココナッツオイルなどはまだ大丈夫ですが、他の生鮮の食べ物は、鮮度を保つのに大変な努力を強いられますので、冷凍ものなどは目視チェックなしで通すなど規制緩和をして対応して欲しいところです。

 

参照

Sri Lanka agricultural exports still subject to war-era checks
International Trade Statistics of Sri Lanka – 2015
Air Cargo Export Office
Sri Lankan exporters face critical barriers at own border: Nishan de Mel
Sri Lanka’s agricultural exports hit badly by bureaucratic delays